デジタル衛星セットトップボックス市場、2009年には7900万台に成長予測
2023-05-18

テクノロジーコンサルティング会社In-Statによる最新の調査報告書によれば、デジタル衛星セットトップボックス(STB)市場は着実に成長を続けています。2005年には全世界で6500万台のデジタル衛星STBが販売されており、2009年には7900万台に達する見込みです。この堅調な成長は、世界中でデジタルテレビサービスの採用が進んでいることが背景にあります。

デジタル衛星STBは、主に有料テレビ(Pay-TV)と無料テレビ(Free-to-Air、FTA)の2つのタイプに分類されますが、それぞれ異なる発展傾向を示しています。In-Statのアナリストは、有料テレビSTBは急速に進化し、機能が豊富になっている一方で、FTA STBは基本的な機能に焦点を当てており、費用対効果を重視するユーザー向けに提供されています。

有料テレビSTBの機能拡張

有料テレビSTBセグメントの成長を支える主な要因の1つは、機能の絶え間ない進化です。最新のデジタル衛星STBは、デジタルビデオレコーダー(DVR)機能を備えており、ユーザーが好きな番組を録画保存することができます。また、複数のチューナーを搭載することで、異なるチャンネルを同時に視聴録画でき、さらには高解像度(HD)デコード機能により、優れた画質を提供します。さらに、USBポートやイーサネットインターフェースなど、接続オプションが増え、接続性や機能が向上しています。

今後の課題:競争の激化とイノベーションのプレッシャー

市場は成長を続けていますが、STBメーカーは厳しい競争に直面しています。競争の激化に伴い、価格競争が進み、利益率に圧力がかかっています。さらに、インターネットを介したテレビサービス(OTTプラットフォーム)の台頭は、従来の衛星テレビエコシステムにとって脅威となっており、メーカーは競争力を維持するためにさらに革新を進める必要があります。

デジタル衛星STBの未来展望

市場が進化する中で、デジタル衛星STBの未来は、さらにスマート機能の統合に向かっています。STBは、家庭内エンターテインメントシステムの中心的な役割を果たし、テレビをインターネットや他のスマートデバイスと接続する傾向があります。技術の進歩とユーザーのニーズに応じて、デジタル衛星STB市場は今後も成長を続けると予測されています。